自分を傷つける親に縛られる娘(3)

ヒーラーの視点
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ほどけるサクラちゃん

荒乙鑑賞会

サクラちゃんと私は時々、おすすめ動画や作品情報を交換し合っているので、以前私が”面白い”と思った作品がうちで視聴可能な動画配信サービスにアップされた時、一緒に鑑賞しようと誘いました。

彼女はスイーツマニアでもあるので、彼女が気になっている(けど、お値段がそれなりの)お菓子を好きにチョイスしてもらい、お代は折半でむさぼりながら約5時間ぶっ続けの一気見を敢行した後、お茶を淹れなおしてあれやこれやとお喋りしていました。

ちなみに、その日見たのは「荒ぶる季節の乙女どもよ。」 精神と性欲のはざまで揺れ動く少年少女のセキララな青春群像劇ですが、懸命だが極端に走りがちな若さが生み出すドロドロエピソードと、終盤の怒涛の収束が堪えられない名作です。

amazon primeにて配信中です(リンク先は第一話)。

面接帰り

その日、彼女は仕事の面接を受けてからうちに来ていました。

彼女が本当にやりたいけれど、なかなか募集がない職種だそうで、今の仕事に違和感を覚えていたこともあり、思い切って転職にチャレンジしたそうです。

二度の選抜試験にすでにパスし、それが最終選考でした。

落胆

首尾について尋ねると、彼女は、

質問されたことに、あまりちゃんと答えられなかったんですよ」

と弱弱しく笑いました。

かなり入念に準備をしたのに、ちょっと”意地悪”な質問をされて動揺したのだそうです。

そういうのは反応を見るためで、答えの内容はさほど重要じゃないわよー」とか「どうせ他の人だって同じようなもんよー」とか慰めながら、「まー、結果が出るまでは、受かった未来と受からなかった未来が同時に存在してるんですってよ☆彡なんちゃってー」などと心の中で一人突っ込みしていたら、

シュレディンガーの圧迫面接

彼女は「私、自分が”できない”人間だって分かってるんです」と言いました。

認知の歪み

私、頭も良くないし、とっさの判断ができないし、夢見がちだし……

親からも、いつも「もっとしっかりしろ」って言われるんです……

私の印象では、サクラちゃんは責任感が強く、その年代にしては十分にしっかり者なので、「あー、自己認識にちょっと歪みがあるお子なのかしらね」と思いました。

私、ちゃんとできるようになりたいんです、

できないことだらけなので、少しでもできるようになりたいんです、

と、なおもサクラちゃんは言いました。

私は心底感心し、「サクラちゃんは偉いねえ!」と脊髄反射で言いました。

後述しますが、私がそんな風に思ったことなど、この人生でただの一度もないからです。

恐縮して否定するサクラちゃんをナチュラルなノリで褒め続けていると、突然サクラちゃんが静かになったかと思った次の瞬間、彼女は声を上げて泣き出しました

続きます

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