勝ち神が宿る巨石に会いに行く【岩屋神社(京都)】

ご利益神社
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京都市山科区にある岩屋神社のご神体は、奥之院にある、パワフルな2つの巨石(磐座)です。山道ですが、登山装備が不要なので、ご紹介しますね。

岩屋神社について

発祥は古墳時代

社伝によれば、仁徳天皇31年(343年)に、陽岩陰岩の2つの巨石を磐座として祀ったのが、岩屋神社の起源です。

▲ 陽岩
▲ 陰岩

その後、宇多天皇の寛平年間(9世紀末)に、陽岩に天忍穂耳命、陰岩に栲幡千々姫命が祀られ、また、岩の前の小社に饒速日命が祀られました。

境内から奈良時代以前の土器が出土したり、当神社の住所の地名「大宅おおやけが、この地域にあった藤原鎌足の邸宅に由来することなどからも、歴史の長さが伺えます。

岩屋三社

中世、山科には岩屋三社と呼ばれた神社があり、岩屋神社はその東岩屋にあたります。

▲ それぞれの位置関係。

西岩屋山科神社上岩屋の場所は不明ですが、「上」=「山」と考えて、山科神社ー岩屋神社ラインの延長線上にある、音羽山山頂や牛尾観音付近などの説があります。

山科神社については、後日、記事にしますね。

岩屋神社のご利益

本殿

▲ 一度焼失し、弘長2年(1262年)に再建された社殿。
▲ 舞殿。

御祭神は、天忍穂耳命(アメノオシホミミノミコト)と栲幡千々姫命(タクハタチヂヒメノミコト)、饒速日命(ニギハヤヒノミコト)です。

天忍穂耳命は天照大神の皇子であり、栲幡千々姫命は彼の妻、饒速日命は二柱の息子です。
(これについては、トリビアの項に後述します)

ご利益は、それぞれ

・天忍穂耳命 勝運※1家内安全、厄除
・栲幡千々姫命 機織り染め物関係の守護、子授け安産
・饒速日命 病気平癒(怪我腫物)、交通安全

などです。

※1 天忍穂耳命の正式名は、正哉吾勝勝速日天忍穂耳命ですしね

境内社

大神宮、蛭子社、稲荷社、八幡宮、天満宮、山王社、住吉社の7社です。

大神宮の祭神は、天照大神と豊受大神(伊勢内外宮の神様)。

ここは、同じ境内に、息子が祀られているのですね。

奥之院(磐座)

奥之院への参拝ルートを、ご説明します。

まず、境内の奥、八幡宮と三社(天満宮、山王社、住吉社)の間を抜けて進みます。

▲ 敷地を出たところ。写っていないけど、砂利道の手前が道路です。

神社の敷地を出て、道路砂利道に上ります(2つの道は分かれていますが、先で合流します)。

奥之院参道入口が、現れます。

▲ ここから、山登りです!
▲ ドラマ「TRICK」を思い起させる風景。

▲ お前たちのやってる事は全部お見通しだ! by山田奈緒子(TRICKより)

まず、陰岩があります。

鬱蒼とした山の中で、目の前にそびえ立つ巨石。ド迫力です!

陽岩に向かって、陰岩の左手の道を、さらに上ります。

木を地面に階段状に埋めて、歩道整備されていますが、陽岩直前の場所は、状態があまり良くありません。

▲ 足場がすこぶる悪く、へっぴり腰で撮った写真。

陽岩です。

陰岩より大きな巨石に見下ろされる圧倒感たるや。

人間はちっぽけな存在なのだと、改めて痛感します。

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なお、参拝して振り返ると、歩道の下り傾斜がそのまま山の斜面と連続しており、斜面までは距離は短い。

私は、豪雨の翌日に訪れたので、泥と濡れ落ち葉に足を取られましたが、この場所だけは地面に埋められた木が細めなので、ストッパーとしての機能が弱く、滑りました。

足元が危険な天気の日は、特に注意して下さいね。

余談ですが、男性は陰岩から、女性は陽岩から参拝すると結縁成就するそうです。

お相手募集中の方は、ご参考まで。

おみくじ

当神社では、普通のおみくじ、恋詩みくじ、こども用おみくじが引けますが、普通のおみくじの内容が濃ゆいです。

各項目の吉凶以外に、具体的なアドバイスが添えられており、また、「このみくじにあたる人は~」という性格診断、「三十か五十におゝいなる仕合せ来るべし」という予言、「先祖のまつりわするべからず」という一言アドバイスまで。

ちょっとした占いで観てもらったくらいの情報量です。初穂料200円。

トリビア、参拝こぼれ話

饒速日命(ニギハヤヒノミコト)の謎

天忍穂耳命と栲幡千々姫命の息子として有名なのは、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)ですが、当神社では饒速日命が祀られています。

これは、当神社と縁の深い大宅氏が物部氏系であり、饒速日命は物部氏の祖神だからです。

饒速日命の血縁については諸説あり、また、饒速日命と天火明命(アメノホアカリノミコト)を同一神とする説などもありますが、これらは、古代の勢力関係の影響によるそうです。

坂道を上れ、上れ!

公共交通機関を利用する場合、神社まではずっと上り勾配です。

最寄り駅の地下鉄椥辻駅から700mほど上ると一之鳥居(最寄りバス停大宅のすぐ横)があり、そこから二之鳥居(岩屋神社)まで約450m。

▲ 一之鳥居
▲ 二之鳥居
▲ 手水舎に、休憩用のベンチがあります。

神社の真横に駐車場があるので、車での来訪も可能です。

停滞や閉塞感を覚えたり、何か新しいことに挑戦したい時など、山の中に鳥居が並ぶ神秘的な風景と、1100年以上もの間、人々を見守ってきた神様のエネルギーリフレッシュするのはいかがでしょう。

個人的には、とてもパワフルな場所だと思います。

住所、アクセス

住所:〒 607-8176 京都市山科区大宅中小路町67(駐車場あり)
TEL/FAX: 075-571-0833
アクセス: 地下鉄東西線/椥辻駅から徒歩25分、京阪バス/大宅下車10分
公式サイト:https://www.iwayanomori.org/shrine/

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