昭和時代にはありえなかった現代の危機(後編)

エッセイ

前編の要約

現代ではエネルギーが現象化するスピードが、昔よりも早くなっています。また、今後もそのスピードは加速してゆくと思われます。

だから、いつか「人間の解決能力を超えた問題が起こる」可能性と、「それが起こるまでの時間が加速的に短くなる」可能性があります。

私たちに今できる対策

今回は、それに関して、今、誰にでもできる対策について書いてみたいと思います。

ポイントは、

  1. 問題の難易度を上げない
  2. 解決能力を上げる

の二点1です。

問題の難易度を上げない

個人の問題と、公共性が高い問題に分けて書きますが、焦点はどちらも、前編で述べた悪循環を防ぐことです。それも、できるだけ早く

個人の問題に関しては、エネルギーは現象化するというスピリチュアルの観点から、自分が不快に感じるものを参考に、自分自身のエネルギーを調整する必要があります。

公共性が高い問題に関しては、社会の持続可能性を高めるという観点から様々な提案2――たとえば、環境負荷を下げるために、ゴミの削減、節電、リサイクルの促進などを行うとか、不必要な社会的ストレスを軽減するために、ハラスメントなどの人権侵害を行わないとか、または、政府や企業等による侵害を、市民が正しい視点や手続きに基づいて抑制するなど――がされています。

それらを、より多くの人が実施するべきです。

問題解決能力を上げる

問題解決能力を上げる要素を、

  1. データ量や視点を増やす
  2. スループットを上げる3

に絞ると、キーワードの一つは多様性になると思います。

これまでの枠を超えて行動し、つながり合うことによって、より広く豊かな集合知を得ることができるし、また、関わる人数が増えることによって、解決に費やす時間が短縮できます4

問題の難易度が加速的に上がっても、それに対処する余地が生まれるでしょう。

なお、多様性の敵は、差別や偏見です。

最も重要なのは、個人が固定観念から脱却しアイデンティティを成熟させることでしょう。

現代に生まれてきた理由

人間は、魂の目標にふさわしい時代や場所を選んで生まれてきます。

今、私たちが置かれている状況を一言で言えば「存続の危機」だと思います。しかも、それに対処している途中で時間切れが来る可能性もあります。

では、なぜ私たちはこの時代を選んだのだろう?

そのヒントは、「モバイル端末が、世界中で、広く一般に普及している」という現状にあると思います。

情報を高度に扱える小型の機器を持ち運ぶことで、「今できること」を、いつでもどこでも知り、実行し、広めることができます。

より多くの人が対策を行えば行うほど、タイムオーバーは遠のきます。

それは、世界中の一人一人が、生き残る可能性を、文字通り「手にしている」状態だと言えるでしょう。

そして、これが、前編の冒頭の言葉にある『必然で必要』かもしれない、と私は思うのです。

脚注

  1. 前編の要約が、問題の難易度は加速的に上がるが、解決する能力は上がらないと言う考察に基づくため。 ↩︎
  2. 日本ではSDGsが盛んですが、他国ではESGやD&I、Carbon Neutralなど。 ↩︎
  3. コンピュータやネットワーク機器が単位時間あたりに処理できるデータ量のこと。 ↩︎
  4. 深層学習における並列化手法のようなイメージです。 ↩︎

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