神社の祓いで運気デトックス:スッキリしない時の浄化法

エッセイ

神社の「祓い」とは?

多くの人は願かけ、御朱印集め、パワースポット巡りなど、何かを受け取ることを求めて神社に足を運ぶでしょう。

しかし、神社がもたらす最大の恵みは別のところにあると私は考えています。

それは、「祓い(はらい)」と「守護(まもり)」の力です。

なぜなら、これらはおそらく、神の存在意義と深く関わっているからです。

今回は、特に「祓い」の力に焦点を当て、その意味と効果を考察します。

負のエネルギーとは?

スピリチュアルな観点では、私たちはエネルギーの存在だと言われています。

そして、日々の暮らしの中で、仕事のストレス、人間関係の不満、過去の失敗に対する後悔などのような「負のエネルギー」を溜め込むとされます。

これは、いわば住居にホコリや汚れがいつの間にか溜まっていくような、ごく自然な現象といえるでしょう。

エネルギーにもやもやが溜まっている人の画像。

放置すると起こること

負のエネルギーは、同じ波長を持つ現象を引き寄せます。

それは、たとえば、望ましくない人間関係や状況、病気などです。

だからこそ、定期的な「掃除=浄化」が必要となるのです。

浄化の方法まとめ

自分でできる浄化法

ある程度の浄化は、自分自身で行うことができます。

  • 部屋の掃除や換気
  • 入浴や洗濯で身体や衣服を清潔に保つ
  • 瞑想や内観などで心を整える

これらは、軽い汚れを落とす「石鹸」のような役割を果たします。

神社の祓いで深層を浄化

しかし、長年積み重なった思考や感情から生じる根深い負のエネルギー――厄や穢れなど――は、セルフ浄化だけでは取りきれません。


ここで強い効果をもたらしてくれるものこそ、神が持つ「祓い」の力です。

それを受ける方法には、以下の3つが挙げられます。

通常の参拝

神社は聖域であり、そこに足を踏み入れるだけでも浄化作用があります。

参拝によって日常で溜まった穢れが洗い流され、心身をリフレッシュさせてくれます。

■ 行事に参加する

定期的に行われる厄祓いなどの行事に参加するのもよいでしょう。

代表的なものには、半年分の穢れを祓う「夏越の祓(6月)」や「年越の祓(12月)」などがあります。

※ 夏越の祓の詳細は巻末の記事をご覧ください。

祈祷(きとう)を受ける

祈祷1では、神職に個人的な悩みや願いを神へ直接取り次いでもらい、自分一人に集中してエネルギーを整えてもらいます。


これは、高圧洗浄機のように「こびりつき汚れ」を強力に洗い流してくれるものといえます。

特に、不調を感じるときや人生の節目などに行うと、効果が感じられやすいでしょう。

神職から祈祷を受ける女性の画像。
▲ 画像引用:少彦名神社

祓いが願掛けより大切な理由

以前、願かけを叶えやすくする心構えについて書きましたが、実は、願かけする前に「祓って」おくのもよいことです。

たとえば、黒く汚れたパレットに絵の具を足しても望む色は出せません。

同じように、負のエネルギーが溜まった状態では、願いの実現が妨げられる可能性があるからです。

だからこそ、なるべく多くの負のエネルギーを先に手放しておくことが重要なのです。

神の祓いと宇宙の摂理

※ ここで、宇宙の摂理の観点から祓いを説明します。少し専門的な内容なので、興味がある方だけ読み進めてください。

宇宙の摂理と物理法則

この世はすべて「宇宙の摂理」に従っています。

これは、いわば高次の物理法則のようなものですが、三次元ではその一部を「比喩」として理解することができます。

ここでは、熱力学第二法則2を例にとってみます。

熱力学第二法則では、あらゆる物質やエネルギー3は乱雑さ(エントロピー)を増し、放置すれば最終的に「平衡状態(これ以上変化が起こらない状態)」に向かうとされます。

不調和と平衡の関係

この「乱雑さの増大」は、人間が日常生活で負のエネルギーを溜め込み、不調和な状態になることに似ています。

負のエネルギーが蓄積すればするほど、不調和な状態はさらに強まります。そして、平衡状態へと向かう流れが加速されます。

生命における祓いの意味

平衡状態は、いわば「停止状態」です。

しかし摂理の視点で望ましいのは「変化」です。

生命の本質も、躍動や成長を伴う「動的な変化」にあります。

したがって、負のエネルギーによって引き起こされるこの停止状態は、人間にとって望ましくないものといえます。

ところが、このような負のエネルギーの中には、私たち自身では気づきにくく、解決が難しいものも含まれます。

例えば、

  • 長年の思考パターンによって生じたネガティブなエネルギー
  • 先祖代々受け継がれてきた影響

のようなものです。

神が整える力

しかし、神は私たちよりも高次元の存在なので、高い視点からそれらを把握し、取り除くことができます。

つまり、神の「祓い」の力とは、宇宙の摂理の視点において不調和な状態を、調和のとれた状態へと修正する作用といえます。

そして、それこそが神の存在意義のひとつではないかと私は考えているのです。

おわりに:祓いで心を軽くする

神社での祓いは、私たちが自覚できない負のエネルギーを取り除き、心と体を調和に導きます。

願いを叶える第一歩として、まずは自分自身を清めることに目を向けてみてください。

負のエネルギーを手放し、少しずつ軽やかになることで、新しい可能性がきっと開かれてくるはずです。

脚注

  1. 祈祷はお寺でも受けることができます。 ↩︎
  2. 【熱力学第二法則】:孤立した系において、エントロピー(系の無秩序さ、乱雑さの度合い)が常に増大する、あるいは少なくとも減少しないことを示す物理的法則のこと。また、この法則の究極的な帰結として、系は最終的に、これ以上マクロな変化が起こりえない熱力学的平衡状態へと向かうとされています。 ↩︎
  3. 【この記事で用いている比喩について】:
    ①「エネルギー」この記事における「負のエネルギー」や「エネルギーの汚れ」といったスピリチュアルな概念は、物理学で定義されるエネルギー(仕事をする能力や熱の形)とは異なります。感情や意識、気、あるいはその場の雰囲気など、より広範で抽象的なものとして理解してください。
    ②「孤立系」/人間や社会の現実は完全に孤立しているわけではないため、熱力学第二法則を直接当てはめることはできません。ここでは日常生活での負のエネルギーの蓄積や調和の乱れを理解するための比喩や、「お祓い」の働きを説明するアナロジーとして用いています。
    ↩︎

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