スピリチュアルな幸運とは
スピリチュアルを求める人は、しばしば奇跡のような幸運を望んでいるでしょう。
それは自然な願いです。
実際、常識では説明のつかない出来事が起こることもあります。
そのような出来事を意図的に起こせるとするスピリチュアルな手法もあります。
ただ、どんなに不思議に見える現象にも、原因となる「種」が必ず存在します。
もし、ある出来事が現れるなら、それにつながる「種」が過去に蒔かれていたからです。
今回は、私の体験談から「スピリチュアルな幸運」の正体を紐解き、「良い種を蒔く」ことについて考察します。
予期せぬ20万円の引き寄せ
ある日、テレビで偶然、かつて住んでいた町の風景が映し出されました。
それを見て、当時つくって放置している銀行口座を思い出しました。
転居後は近隣に支店がなかったからですが、ちょうど隣県への出張を控えていたので、ついでに立ち寄ってみることにしました。
当日は受付から1時間以上待たされた後、データが古くて記帳できなかったと言われ、取引履歴を印刷した紙を受け取りました。
長期間、出入金がなかったために、それは休眠預金1になっていました。
残高を見て、私は愕然としました。
数十円程度だと思っていたら、なんと20数万円あったのです。

「吉方位」よりも深い因果
後日、この話を占い師の友人にすると、「それは吉方位を踏んだからだ」と言われました。
その日のその方角が私にとって最高の吉方位だったので、予期せぬ幸運が舞い込んだのだと。
確かに魅力的な解釈ですが2、私はこの20万円をもたらした真の原因は、他にあると考えています。
「魔法」の種明かし:習慣改善がもたらした結果
私はかつて、今よりもずっと不注意な人間でした。
前述の地方に住んでいた頃、その不注意から仕事で大失敗をやらかしました。
多くの方に迷惑をかけ、それなりの損害を出してしまい、自分自身が心底嫌になりました。
そこで、それを機に悪癖改善に着手しました。
私が特に意識したのは、「機会損失」でした。
横着なくせに根が貧乏性なので、財布や引き出しで期限切れの割引券や商品券を発見するたび、心底後悔していたからです。
そこで、スマホの予定表やリマインド機能を駆使することで、どんな些細なことも「取りこぼさない(機会を失わない)」よう注意することにしました。
習慣の変化が運を動かす
私は20万円を受け取った真の理由をこう考えています。
まず、口座に20万円があったのは、かつて私の中の「取りこぼす」エネルギーが優勢だった証拠です。
そのせいで預金は休眠預金――「受け取れない可能性がある」状態――になっていました。
しかし、悪癖を改善したことで、今度は「取りこぼさない」エネルギーが優勢になりました。
すると、現在の「取りこぼさない」エネルギーと、「受け取れない(かもしれない)」お金のあいだに矛盾が生じてしまいます。

その矛盾が解消されるように、近隣への出張や私がテレビ映像を見る出来事が起こり、銀行に足を運ぶ流れに導かれたはずです。
このタイミングでそれが起きたのは、この預金が近々使われてしまう運命にあったからかもしれません。
良い種が「魔法のような幸運」を呼ぶ
常識では説明のつかない幸運が起こる理由は、シンプルです。
この世は「宇宙の摂理」に従っており、それはいわば「高次元の物理法則」なので、三次元の私たちの理解の範囲を超えた因果を含んでいるからです。
出来事がたまたま幸運に関わっていたから「魔法」に見えるだけで、もし不運に関わっていれば「怪談」とされたでしょう。
意図的に蒔く種
だから、「魔法」を意図的に起こそうとしても期待通りの結果が得られるとは限りません。
三次元では理解できない因果を用いることになるので、むしろ予想外の副作用が生じる可能性もあります。
費用対効果を考慮すれば、結局のところ「正攻法」が最適解でしょう。
つまり、「刈り取りたいもの」をはっきりさせ、それにつながる種をより多く蒔くよう意識することです。
無意識に蒔く“幸運の種”
ただ、人間は無意識のうちにも種を蒔いてしまいます。
以前の記事でも触れましたが、私たちはエネルギーの存在であり、そのエネルギーが現実を形づくっています。
思いがけない幸運を手にする人は、知らぬ間に「良い種」を蒔いているのかもしれません。
日々の努力はもちろん、感情や考え方にも注意を払うこと。
それは「幸運を受け取る自分」という種をまき続けることに他なりません。
面倒な作業かもしれませんが、その種はいずれ、「魔法のような幸運」というかたちで実を結ぶはずです。

脚注




