神がもたらす一番ありがたい恵み
多くの人が神社を訪れるのは、「願い事を叶えたい」という思いからでしょう。
もちろん、それも大切な理由ですし、私自身もそうした目的で参拝することがありますが、神が私たちにもたらす「一番ありがたい恵み」は、それより他にあると私は考えています。
それは、「祓い(はらい)」と「守護」の力です。
今回は「祓い」に焦点を当て、その重要性をご紹介します。「守護」については別の記事で触れます。
負のエネルギーとは?
スピリチュアルな視点では、私たちはエネルギーの存在です。そして、私たち自身のエネルギーには、「良くない」部分、つまり「負のエネルギー」が存在するとされます。
これは一般的に「厄」や「穢れ」と呼ばれることもあります。

負のエネルギーは、自分の思考、他人や場所からの影響など、様々な原因で生じます。
それらは、特別な悪事を働かなくても、日々の生活で自然と溜まります。誰も住んでいない空き家に埃やカビが溜まるのと同じで、それはごく自然な現象なのです。
負のエネルギーを放置するとどうなる?
同じ波長は共鳴するという性質があります。
もし負のエネルギーを抱えていると、それに引き寄せられるように、望ましくない人間関係や状況、病気といった問題を引き寄せてしまう可能性があります。
だからこそ、負のエネルギーが”頑固なこびりつき汚れ”になる前に、定期的に「掃除」することが非常に大切なのです。
日常の浄化と神社の「祓い」:その圧倒的な違い
簡単な浄化は、日常生活でも可能です。
例えば、長時間過ごす場所を掃除する、洗濯や入浴で身体を清潔に保つ、内観で精神的に清める、などといった方法です。
しかし、これらの日常的なケアだけでは完全に浄化しきるのは難しく、気づかないうちに徐々に汚れが溜まってしまいます。
そこで頼りになるのが、神仏が持つ強力な「祓い」のパワーです。
もし日常の浄化が石鹸なら、神社の祓いは酵素や界面活性剤を含む洗剤、あるいは高圧洗浄機などのようなもの。
自分のエネルギーにこびりついた汚れを強力に洗い流してくれる、特別な力があるのです。

神社での浄化方法
神社の境内は神域なので、ネガティブなエネルギーを寄せ付けません。足を踏み入れるだけでも穢れが祓われると言われています。
通常のお参りでも祓いの効果は期待できますが、さらに効果を高めたいなら、神社で行われる「お祓い」の行事に参加してみましょう。
例えば、毎年6月末の「夏越の祓(なごしのはらい)」は上半期に、12月の「年越の祓(としこしのはらい)」は下半期に溜まった厄や穢れを清めます。
また、最も効果が高いのは「祈祷(きとう)」1です。
これは、神職に祝詞(のりと)奏上などで神様に取り次いでもらい、神様に自分と直接向き合っていただくことで、個人的にそのお力をお借りする方法です。

祈祷の力
実は、私はこれまで祈祷をほとんど受けたことがありませんでした。普段の参拝で事足りると感じていたし、費用も気になっていたからです。
しかし、先日ある神社からの帰り道でのこと。突然、体中がモヤモヤとした不快感に襲われました。
いつもなら清酒風呂や粗塩でセルフお祓いをするのですが、今回は体の内側から湧き出てくるような感覚で、不快感は増すばかり。
「これは直接祓ってもらうしかない!」と直感。急遽近くの神社に駆け込み、初めて祈祷を受けました。
すると祈祷からおよそ10日後、驚くべき変化が訪れました。なんと、7〜8年間も停滞していた物事が動き始めたのです。
まだ問題は完全に解決していませんが、「これが祈祷の効果なのか!」と、その効力を現在進行形で実感しています。

オカルト界隈で有名な北野誠さんもラジオで勧めておられたお祓い。興味がある方は是非お試しください。
「祓い」が「願かけ」よりも重要な理由
実は、負のエネルギーは、あなたの願いを阻む原因でもあります。そのため、願いを叶えたいのであれば、先にそれらを手放しておくべきだと思います。
これはいわば、すでに満杯のクローゼットに新しい服を入れたければ不要な服を減らす必要があることや、黒い絵の具が残るパレットに、どんな色の絵の具を足しても望む色が決して出せないことなどと似ています。
負のエネルギーを取り除くことによって、良いエネルギーを受け入れる準備が整います。
その結果、あなたの願いはよりスムーズに実現しやすくなるでしょう。
だからこそ、もし神社で願い事をするときは、その前に「祓っておく」ことが重要だと私は思うのです。
脚注
- お寺で受けても、もちろんOK。 ↩︎