金運の最強吉日について
金運の神様
弁財天は、宇迦之御魂神や大黒天、九頭龍、金山彦命などと並んで金運のご利益があるとされる神様です。
もともとはヒンドゥー教の芸術や知を司る女神・サラスヴァティーでしたが、仏教に取り込まれて弁才天と呼ばれるようになりました。ご真言1は「おん そらそばていえい そわか」、そらそばていえいはサラスバティ―が訛った単語です。
日本では吉祥天の一面を吸収したり、市杵嶋姫命や瀬織津姫と同一神とされたりして日本独自の変化を遂げました。
宇賀神の化身ともされていますが、実は宇賀神はこんな↓姿。
美貌の女神と同一視するには、外見のコンセプトがあまりにも違うので初見は驚きます。
金運の吉日
宇賀神の身体が蛇であることから、弁財天の縁日2は巳の日です。金運に関する吉日とされています。
巳の日は12日に一度廻りますが、中でも60日に一度廻る己巳(つちのとみ)の日は吉意が強まるとされています。
しかし己巳の日よりも強力な、いわば金運の最強吉日が、一年に一度、9月にやってくるのです。
それが、巳成金(みなるかね)の日。
日取りに関しては諸説↓ありますが、とにかく金運の吉意が三つ重なる日です。
- 日支の「巳」、中段十二直の「成」、九星の「金」が重なる日(山口県三光寺)
- 日支の「巳」、中段十二直の「成」、二十八宿の金が重なる日(不忍池辨天堂)
- 日支の「巳」、中段十二直の「成」、五行の「金」が重なる日(日本国語大辞典)
「実(の)成る金」の語呂合わせから、この日に金・銀・銭・米などを紙に包んで封じておくと富むと伝えられています。
巳成金の小判
以上の理由から、弁財天を祀る社寺の中には、巳成金の限定授与品を授与するところがあります。
今回は、縁起の良いイメージから特に人気がある小判型のお守りを授与している社寺を紹介します。
白雲神社
京都御所の中にある白雲神社。旧西園寺家の邸宅跡にあり、その鎮守社だった妙音弁財天3(ご祭神としては市杵島姫命)を祀っています。
巳成金の日限定で、弁財天小判御守(初穂料1500円/2023年)が授与されています。
小判には、白雲大神の文字と蓮の花の上で琵琶を奏でる弁財天が刻印されています。
当日は午前七時から境内で朝参式も実施されます。宮司さんが(簡単な)お祓いをされたり、全員で天津祝詞や明治天皇が詠まれた和歌を唱和したりします。
白雲神社:京都府京都市上京区京都御苑
不忍池辨天堂
上野・不忍池の中にある弁天堂。池は琵琶湖に、お堂は竹生島の宝厳寺に見立てられているそうです。
こちらでは巳成金大祭が行われ、小判が二種類授与されます。左の大きい方には弁財天、右の小さい方には宇賀神が刻印されています。
当日は混雑するため、大きい方の小判や福財布など一部の授与品は、公式サイトから事前申し込みすれば郵送してもらえます。小さい方の小判は当日授与のみ、数量限定だそうです。
不忍池辨天堂:東京都台東区上野公園2−1
脚注