ノビルを食べました
パスタにする
さえない女性が、道に行き倒れているイケメン男性から、
お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。
しつけのできたよい子です。
と言われて連れて帰ったら、家事が万能で、植物に詳しく、料理も上手かった……
という、ちょっと”アイタタタ……”な設定の小説、有川浩の「植物図鑑」。
読み始めは警戒しましたが、内容はゲロ甘ながらも痛くはなかったです
二人が、生活圏内で野草を採取し(それは”狩り”と呼ばれる)、家に持ち帰って男性が料理するエピソードが何度も登場するのですが、実は、そのどれもが、美味しいもの好きなら誰もがきっと心くすぐられるであろうメニューばかりなのです。
スベリヒユの辛味噌和え、フキの混ぜご飯、ばっけ味噌など
私が一番気になったのは「ノビルのパスタ」なのですが、ノビルなど店ではあまり見かけず、それなら自力で採取しようと調べたところ、
有毒植物のタマスダレに似ている
ノビルの鱗茎(球根)は白、タマスダレは茶褐色
との表記に秒で萎えて諦めたのですが、この度、移転先で見つけた市場のおかげで実食することができました!(^^)

葉は傷みやすいらしく、鱗茎部のみでした。

小説では、具はベーコンとノビルとからし菜でしたが、からし菜はもとより、代用できそうな菜の花も入手できなかったので、冷蔵庫に残っていた国産ニンニクの芽を使いました。

冷蔵庫にあった椎茸もIN。味付けは塩胡椒と、だし醤油です。


火を通すと辛み成分(含硫化合体)が飛ぶので、優しい味わいになります。
生食できます

味はエシャロットや島ラッキョウに似ており、強い辛みがあります。
田楽味噌を甘めに作って添えましたが、2個齧ったら満足しましたw
くせが強いか、濃いお酒に合います。
私は焼酎にしました♡(゚д゚)ウマー
ノビルはこんな植物
ノビル(野蒜)は、ニンニクやニラ、ラッキョウなどと同じく、ヒガンバナ科ネギ亜科ネギ属です。
ネギって、ヒガンバナの仲間なんですね……Σ(゚Д゚)
”蒜”はネギやニンニク、ニラなどネギ属の野菜の古称で、この呼び名は、食べるときに辛くて舌がヒリヒリすることにちなむそうです。
北海道から沖縄までの山野、土手、道端、畦道や堤防上など、丈の低い草が生えているところ、特に、人の手が入っている、日当たりの良い場所によく自生しているらしいので(確か、「植物図鑑」でも堤の斜面で摘んでいたような……)、興味ある方はトライしてみてくださいね。
ただ、北海道ではあまり群生してないそうです
余談ですが、ノビルの花言葉は、
「タフなあなたのことが好き」
らしいのですが、そんなの、一体どんなシチュエーションで使うんでしょうねえ……
私は、この人↓に贈る花束にする以外、

思いつきませんでした。
彼は、タフというよりマッチョかな。

