※お知らせ
引越しの際に精密機器類を実家に避難させたところ、直後に緊急事態宣言が出てカメラを取りに行けなくなったため、今後しばらく画像がロークオリティになりますm(__)m
土筆を買いました
4月初旬に越してきた新居周辺を探索していたら、小さな産直市場を見つけました。
今の季節は山菜も入荷されるらしく、都会では珍しい品々が格安で並んでいたので、手始めに土筆を買ってみました。

春の山菜を料理するには下拵え(わりと面倒)が必要ですが、外出自粛の昨今、家で過ごす時間はたっぷりありますものね。
土筆を調理しました
下拵え
袴を取る
まずは、”袴”と呼ばれる部分を取ります。
これ↓が、

こう↓なる。

地味で細かい作業な上に、
指先が(アクで)真っ黒
数日は落ちません
になるため、あまり嬉しくないプロセスですが、ここを省くと食べた時に口の中に固い繊維が残るので、美味しく食べたい人は頑張りましょう。

どうでもいいけど、本体も除去したはかまも、見ようによっては虫っぽいので、土筆の実物の印象は、イラストで描かれるほどほのぼのじゃないかもしれません。
アクを抜く
熱湯に、ひとつまみの塩(または酢)を入れて土筆を茹でます(20秒前後)。

ザルにあげて水にさらしますが、時間はつくしの状況や味の好みによって調整します。
今回はそれほどアクが強くなかったので、15分ほどでした。
調理前に、水を切ってギュッと絞ります。
和食にする
卵とじ
土筆料理と言えば、まずはこれですよね。
出汁と砂糖とみりんと醤油で煮て、卵を流し入れます(写真右)。

写真左は、山うどの酢味噌和えです。
酢の物
酢とみりんと醤油で味付けしました(写真左上)。

右上はこごみの胡麻和え、左下は自家製伽羅蕗です。
土筆について
”ツクシ”って、そもそも何?
ツクシは、シダ植物であるスギナ(トクサ科トクサ属)と必ず一緒に生えていますが、

これは、ツクシがスギナの「胞子茎」だからです。
これに対して、スギナは「栄養茎」と呼ばれます

繁殖のため、スギナは春になると地下茎からツクシを出し、ツクシはてっぺんの穂から胞子を放出し、やがて枯れます。
だから食用には、まだ胞子を散らしていない(頭の部分が締っていて、緑色の胞子を含む)、袴と袴の間隔が短い(成長過程にある)ものが望ましいです。
栄養と毒性について
栄養と効能
<ビタミン類>
ビタミンA(βカロテン)、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK
<ミネラル>
ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛、ケイ素
<食物繊維>
が、バランスよく、量も比較的多く含まれており(特にビタミンE)、
ただし、茹でるとカリウム、リン、ビタミン類は半減します
主な効能は、
免疫活性作用、動脈硬化の予防、高血圧の予防、利尿作用、むくみの改善、老化防止、がん予防、骨粗鬆症の予防
です(参考)。
また、ツクシフラボノイドと呼ばれるポリフェノールも含まれます。
毒性
土筆に限らず、春の山菜特有の”苦味”は、「捕食者(昆虫など)から身を守る」ための植物アルカロイド(毒)なので、基本的にアク抜き必須、かつ、大量摂取を避けるべきです。
また、土筆はチアミナーゼや無機ケイ素も含むので、既往症のある人は要注意です。
チアミナーゼ……チアミン(ビタミンB1)をピリミジン残基とチアゾール残基とに分解する酵素で、貝類、甲殻類、淡水魚、一部のシダ植物に含まれる。 ビタミンB1 欠乏症=「脚気」です。

